展覧会図録の背景に歴史を透かし見て

まだまだ商品点数の少ない「斑猫軒」のサイト。ひとまず手つかずのままでいるジャンルの商品を優先的に登録するように努めていて、今日は展覧会図録を少しだけ登録したのですが、その中にこんな一冊がありました。

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『現代アメリカ・ソヴィエトポスター展』。主催は岐阜県大垣市の実行委員会。会期は――1990年11月とあります。

アメリカ、ソヴィエトという2国がこんなふうに対立項ではない関係として並ぶこと自体に特別なものを感じる、僕もギリギリそういう世代に属していて、当時小学生だった僕がニュース映像で見た、ベルリンの壁崩壊は1989年11月。米ソ冷戦の終結が宣言されたのはその翌月、12月のことです。さらに歴史を辿れば、ソヴィエト連邦が消滅し、世界地図からその名前が消え去ったのは1991年12月のこと。

冷戦終結の1年後、ソ連崩壊の一年前。
人口十数万にすぎない日本の地方都市から両国のクリエイターに呼びかけて開催された、けっして大規模とはいえない展覧会は、結果として、このタイミングでしか実現しえない、時代の転換期を象徴するものとして、今は振り返ることができます。
その他、サイトにて販売中の展覧会図録を以下に少しだけ紹介すると。

マン・レイ写真展(2002年 B5判 P307 表紙少クスミ)
ポスター芸術の革命 ロシア・アヴァンギャルド展 ステンベルク兄弟を中心に(2001年 A4変形判(22.5×29.7) P189 背ヤケ 見返しヒラキ)
レオン・スピリアールト展 (2003年 19.0×24.8 P221 表紙スレ・端少イタミ 小口少ヤケ、クスミ)

etc…

今はまだまだ商品数が少ない状態ですが、幻想芸術、抽象絵画、シュルレアリスムといったジャンルを中心にこれから少しずつ登録してまいります。どうぞご覧くださいませ。

(美術書、図録の買取につきましては当店ホームページ「お問い合わせ」フォームよりお気軽にご相談ください。)

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