zine展終了しました 附・デザインのはなし

先日お知らせしたイベント『zine展 それぞれの本のかたち3』、16日をもちまして無事終了いたしました。

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事前の準備は修羅場そのものなのですが、いざ始まってしまうと楽しくてあっというまに過ぎてしまった10日間。
出品されていた他の作家さんからも「終わっちゃうね~」「寂しいね」といった声がたくさん聞かれました。

会期中お越しくださった沢山の皆さま、企画・運営してくださったpieniさん、451BOOKSさん、楽しく交流させていただいた参加作家の皆さんに、厚く御礼申し上げます。

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ちなみに今回斑猫軒が出品したzineはコチラの2種類。
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緑色のほうは去年作ったものですが、泉鏡花の小説『草迷宮』のあらすじを紹介しつつ、作中のさまざまな仕掛けを読み解く試論。
赤色のほうは今年のために作ったもので、与謝野晶子の短歌から幻想的な作品だけを選び出し、ちょっとした解説を付けました。

どちらも国語の授業などで聞いたことのある文学者ですが、それだけに堅苦しい印象を持たれることもしばしば。その辺りの「読まず嫌い」を何とかしたい、というのがコンセプトになっております。

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さて、このzineを作る際に考えたことや苦労話などをしたい気持ちもないではないのですが、それは会期中のトークイベントでお話させていただきましたし、今さらまたクドクドと繰り返すのは興醒めというもの。

そこで今回は、zine展の期間中にも何度かご質問のあった「zineの表紙デザイン」の話をしたいと思います。

今回のzineはもちろん、サイトのヘッダー画像や特集ページのバナー、名刺などなど、斑猫軒の諸々のデザインは基本的に店主が素人なりに悪戦苦闘しながら作っております。プロの方にお願いするお金もありませんし・・・。
(※ハンミョウのロゴだけは作っていただきました)

そもそも店主は生れてこのかた30数年を、できるだけ人前で絵を描かずに済むようにと心掛けて歩んできた人間。
とはいうものの一人で商売をしていればそんなコトも言っておられず。
店として人様に見ていただく以上は、少しくらいは見栄えを気にしなくてはならないことも、開業前からある程度覚悟していたハナシで。

そんなときのために、斑猫軒の倉庫にはこんなモノがあります。↓
003
これが一体なにかと申しますと、着物の柄をデザインするために描かれた下絵の束でして、色とりどりの図案が紙や布に絵の具で手描きされています。

もともと、店主が開業前に勤めていた店の倉庫に長い間眠っていたのですが、あんまり綺麗なものですから、退職前に買い取ることにしました。

それで、たとえばこんな柄があるのですが、
nuno

nuno2これをスキャナーで画像に取り込んで
nuno3背景を白くして
nuno4色を変えてタイトルを付ける・・・。

とまあ、本職さんが見れば「何だそれ?」とあきれてしまうようなやり方で作られているのが斑猫軒zineの表紙・・・。

逆に言えば、このくらい自由な作り方ができるのがzineの面白いところでもありますし、絵心のないワタクシにとってこの下絵の束はなくてはならない宝物の一つなのですよ。

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