新年ご挨拶 2022年

あけましておめでとうございます。

新年を迎えるたびに書いている話ですが、年越しの瞬間はパソコンに向かって仕事をしながら駆け抜ける、というのを開店当初から変わらない斑猫軒の習いとしておりまして。
そもそも9年前の、暮れも押し詰まった頃に独立開業したものですから、古書店主として初めて迎えた2012~13の年越しはまだ訪問者のほとんどいないwebサイトにひたすら商品登録することで先行きの不安を掻き消していた、そのことを忘れないように。

とはいえ、昨晩は例年よりもいくらかノンビリしたもので、夕方にいったん仕事を切り上げて新刊書店で最後の買い物、帰ってきたら夕飯の支度をして食べた後にもうひと休み、22時頃からボチボチと仕事を再開する、といった塩梅でした。

振り返ってみれば2021年はおしなべてこんな調子、心身に鞭打ってバリバリ働くのではなく、作業ペースの配分を心がけた1年だったような。

なにしろ一昨年からの流行り病が引き続き日々の枷になる世情でしたからね。
催事のスケジュールはずいぶん様変わりしましたし、ネット販売の繁忙・閑散期もなんだか動きが読めない。
何かにつけてこれまでと勝手の違う毎日は、さながら潮目の読めない海原を進むようなもの。巨大なタンカーでもなければ、機動性高いモーターボートでもない、木っ葉のごとき小店は諸事に無理や乱れの出ないよう、凪のときから嵐に備えてコツコツと準備に明け暮れた次第。

けっきょく1年を通して世間の耳目を集めるような新しい試みをするわけでもなく、もっぱら本を仕入れて売るだけが精一杯という。まあ傍目には代わり映えなく見える1年だったかもしれません。

もっとも、十年一日のごときこの仕事も、べつだん飽きたりイヤになったりするようなことはなくて。
人に会う機会が減ったことで自身の商売を省みることも頻りでしたが、つくづく「古本屋」というのは発見が尽きなくて楽しい仕事だと再認識できた、何でもないことのようですが、それがまあ一つの大きな収穫でした。

むろん一番の幸いは、たくさんの方が折に触れて当店のことを気にかけてくださった、その一事に尽きます。

そんなこんなで、探り探りの時期を経てようやく少しだけペースがつかめてきたことですし、ここからもっとたくさんの良書を皆さまにご紹介できるよう頑張りますね。

本年もお力添えのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

古本斑猫軒店主 渡邉賢二

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